小さな企業の経営者としての経験では、事務担当社員に求める能力は経理事務(簿記会計)の能力を重視しました。
現在、ほとんどの企業が事務処理にはパソコンを使っていますね。もちろん、パソコン操作も基本能力のひとつではあるのですが、簿記が解っていないと入力での間違いも多く、往々にしてその間違いすら理解できないことがあるのです。
大企業と違って、事務と分類される多くの業務を担当するのが中小企業の事務。
たとえば、地元の企業や近くの商店などへの就職活動には、簿記検定の資格が大きな武器になると思うのです。
大企業や中堅の中小企業では、人材教育もそれなりに行われ、社員の能力を育てる仕組みもしっかりしています。
しかし、小規模の企業では人を育てることより会社経営が第一であり、社員個々の能力が会社の業績に大きく関係するのです。
したがって、人材もできるだけ即戦力になる人を求めます。中途採用やパートの事務にいたっては、入社の次の日から能力を発揮してもらわなくては困るのです。
つまり、何の得意業務無しに事務職を希望して就職しようというのは無謀としか云えません。
せめて、パソコン操作と簿記の能力を身につけること。これが最低条件であり、できればより高い能力、資格取得が必要なのではないでしょうか。
通常、簿記の資格といえば日商簿記検定(商工会議所が実施している簿記検定)になります。日商簿記検定には4級~1級までの資格がありますが、3級から取得するのが一般的で、「個人企業の経理担当として必要な商業簿記に関する知識を有し、かつ簡易な実務ができる」能力が簿記3級です。
簿記の資格を取得を考えるなら、簿記3級は最低条件でしょう。
「商企業および工企業における経理担当者および経理事務員として必要な商業簿記および工業簿記に関する知識を有し、かつ高度な実務処理ができる」能力が簿記2級です。
日商簿記2級の資格があれば、企業はそれなりに簿記の能力を評価してくれるでしょう。
独学で日商簿記3級の合格は十分可能ですが、簿記を一度も学習したことが無いひとにとっては簿記の考え方は理解しにくいものです。
基本部分を十分理解することが合格への近道ですので、セミナー受講や通信教育を利用することをお勧めします。
なぜなら、簿記をまったく知らない人が基礎から学習して合格ラインまで達するようにカリキュラムが組まれており、効果的な学習ができるよう十分研究されているからです。
簿記を初めて学習する人が自分で学習計画を立てるのはなかなか難しいと思います。